G Data インターネットセキュリティ 2012
G Data Software 株式会社は、2011年7月7日、ダブルエンジンで高検出率が特徴である「G Data インターネットセキュリティ」シリーズの2012年版を発売開始しました。
G Data 2012年版の特徴
G Data 2012年版の強化ポイントは次の通りです。
・定期スキャンが滑らかに
アイドリングスキャンを導入し、パソコン操作を行っていないときにのみスキャンを実施
・定義ファイルの定期更新中でも動作がスムーズ
定義ファイルのダウンロード&適用時に、ネットワーク負荷とメモリ使用率を抑え、負荷を軽減
・リアルタイムスキャンが堅固に
ビヘイビアエンジンを改良し、未知ウイルスへの対応を強化
・クラウドの強化
以前からウイルス検知、詐欺サイト検知のクラウド化を実施
2012年版では実行ファイル、PDFファイル、電子メールの添付ファイルの評価についてクラウド化を実装
・バックアップ機能の強化(トータルケアのみ)
イメージバックアップ機能を追加
ラインナップ
G Data 2012年版には次の3種類の製品が用意されています。
・G Data アンチウイルス 2012
アンチウイルスに特化した製品
・G Dataインターネットセキュリティ 2012
上記に、フィッシングサイト防止、迷惑メール防止、不正アクセス防止、有害サイト対策機能を搭載した製品
・G Dataトータルケア 2012
上記に、データのバックアップや、OSの動作を最適化するチューニング機能を搭載した製品
実機レビュー
G Data インターネットセキュリティ 2012の実機レビューです。
G Data は従来からマルウェア検出力には定評があるため、その部分については今更レビューはしません。G Dataは動作が重いという欠点がありましたが、2012年版の目玉機能である「アイドリングスキャン」で大分改善されたようなので、この「アイドリングスキャン」を中心にレビューしたいと思います。
G Dataの初期設定では、1週間に1度、フルスキャン(全ファイルのスキャン)が実行されますが、このときに、アイドリングスキャンを行います。
アイドリングスキャンとは、「パソコンで作業をしていない」または「パソコンに負荷がかかっていないとき」だけ、スキャンをする機能です。パソコンで作業中であったり、負荷がかかっているときは、スキャンを一時停止します。
スキャンの処理時間は長くなってしまいますが、ユーザーはスキャンしていることに気付きにくく、結果的に「重い」と感じにくいようにしています。
ここでは、どんなときにスキャンを一時停止するのかを中心に検証します。
尚、検証したPCは次の通りです。
検証機: ThinkPad L512(Core i3-330M、メモリ2GB、HDD250GB)
どんなときにスキャンが一時停止するか?
アイドリングスキャンは、どんなときにスキャンが一時停止するかを確認します。
まずは、メモ帳を開いて文字を打ち込んでいるときはどうなるかを試したところ、スキャンは一時停止しました。マウスやキーボード操作をしているときはスキャンが止まるようです。

メモ帳で文章を書いているときのアイドリングスキャンの様子。
マウスやキーボードを動かしているとき、スキャンは一時停止します。
次に、CPU負荷が100%近くになる動画のエンコード処理を行ったときを試しました。このときも一時停止します。CPU負荷も見ているようです。

動画エンコードしているときのアイドリングスキャンの様子。
CPUに負荷がかかるとスキャンは一時停止します。
ローカルディスクへファイルをコピーしているときも一時停止します。ディスクの負荷も見ているようです。

外部HDDから、ローカルHDDへファイルをコピーしているときのアイドリングスキャンの様子。
ディスクに負荷がかかるとスキャンは一時停止します。
次に軽めのゲームをしているときを試しました。キャラクターを動かすためにマウスとキーボードを動かしているときはスキャンが一時停止します。しかし、マウスやキーボードを動かさないと、CPU負荷が約10%あるものの、スキャンが「実行中」へ移りました。この他にもいくつか試してみましたが、どうもCPU使用率が約10%以下くらいになるとスキャンがはじまる傾向にあるようです。

ゲーム中のアイドリングスキャンの様子。
マウスやキーボードを動かしているとき、アイドリングスキャンは「一時停止中」となります。
ただし、マウスやキーボードを動かさないと、CPU負荷が約10%あっても、スキャンは「実行中」になります。
実際に試してみて、確かに多くのケースで、スキャンが一時停止となり、重いと感じにくくなっています。スキャンしていることにほとんど気付かないと思います。
尚、これは週1回実施されるアイドリングスキャンのみの挙動です。手動で特定のフォルダをスキャンした場合は、PC作業中であってもスキャンは続行されます。場合によって適切にスキャンの方式を変えているようです。
従来製品(G Data 2011)のスキャン時の負荷比較
G Data 2011と G Data 2012について、スキャン時のリソース負荷を比較します。
尚、G Data 2012はアイドリングスキャン時のリソース負荷です。
下の図が、スキャン時のリソース負荷のグラフです。G Data 2012のアイドリングスキャンのほうが、CPU負荷とディスク負荷が大きく軽減されていると思います(ディスク負荷は縦軸のスケールが異なるので注意)。アイドリングスキャンはスキャン自体もPCに負荷をかけないようになっているようです。他社メーカーにもアイドリングスキャンを実装しているセキュリティソフトがありますが、かなりCPUに負荷がかかりパソコンのファンが高速回転する場合もあります。その場合、何もPCを操作していないのに、パソコンが急にうるさくなるのでビックリします。G Data 2012に関しては、そのような現象は起こりませんでした。
ただし、CPU等に負荷がかかていない分、スキャンに時間はかかります。

G Data 2011のフルスキャン時のリソース負荷

G Data 2012のアイドリングスキャン時のリソース負荷
まとめ
セキュリティソフトの「動作が軽快」という表現には、「スキャン時間が速くなった」というのと「スキャン処理中のリソース負荷が下がった」の2種類あると思います。この中で、G Data 2012は、後者に該当すると思います。ただし、リソース負荷を下げる代わりにスキャン時間は長くなっています。どちらが良いかは人によりますが、体感で軽くなったと感じとれるのは、後者のほうだと思います。
ただ、リアルタイムスキャンに要する時間は、それほど改善されたようには感じませんでした。圧縮ファイルを解凍する時間をG Data 2011と G Data 2012で計測してみましたがほとんど変わりありませんでした。
他社よりも「軽快になった」とは言いませんが、きっと以前よりも体感で軽く感じることでしょう。体験版があるので、一度試してみてはいかがでしょうか? 体験してみて、特に重たく感じず、不具合も無ければ、元々マルウェア検出性能は高く、更新料金も安いソフトなので、満足度は高いはずです。




