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ESET Smart Security V5.0の評価

更新日:2011年12月24日

作業の邪魔にならないセキュリティソフト

ESETの優れた点は、動作の軽さとウイルス検出率の両立にあります。

なんでこの2つを両立できるのか?メーカーさんと話をしたときに聞いた内容を紹介します。

2011年12月15日、ESET Smart Security V5.0が発売されました。新機能として、ペアレンタルコントロール等が追加されました。発売前のモニター版ではありますが、使ってみた感想も最後の方に記載します。

なんで軽いの?

まずは、なんでESETは軽いのか?そのワケを説明します

スロバキアでは低スペックPCしかなかった

ESET Smart Securityはスロバキアで開発された製品ですが、昔、スロバキアでは性能の良いパソコンがあまり普及していませんでした。性能の良くないパソコンにセキュリティソフトをインストールすると、パソコンが激しく重たくなってしまいます。そこで、ESET社では昔から”いかに動作を軽くできるか”を考えてきました

ESETはプログラム設計が違うので動作が軽い

ESETの軽い理由の1つは、このように昔から”軽さ”を非常に重視しプログラム設計・開発をしている点にあります。プログラムを作成する人ならわかると思いますが、後からたくさん機能を追加していったプログラムの動作を速くするのは容易ではありません。しかし最初から速くなるように熟考して設計していれば、プログラミングするのは比較的容易だと思います。設計段階から軽くなるように工夫しているので、ESETは軽いのです。他社も最近になって、「スキャンを○○%改善」と軽さの改善に注力していますが、今から、ESETのように軽くするのは非常に難しいと思います。

最小限の定義ファイルでウイルス検出できるから軽い

昔のウイルス対策方法は、ウイルスを発見してから検出ロジックを追加するという事後対応的なものでした(今でも多くの他社はこの方法が主流です)。しかし、この方法では新しくウイルスが出現するたびに、定義ファイル(※1)やプログラムがどんどん大きくなり、動作が重たくなってしまいます。そこでESETは、最低限の定義ファイルさえあれば、未知ウイルスをも発見できる機能を開発しました。

とは言っても、最低限の定義ファイルは使用します。ただし、1つのウイルスに対して1つのシグネチャ(ウイルスの特徴が書かれたデータ)を保持しなくても良いのです。1つのシグネチャで複数のウイルス(亜種)を発見することができるため動作が軽くなるワケです。

※1 定義ファイル ・・・ シグネチャ(ウイルスの特徴が書かれたデータ)をまとめたファイル


なんで検出率が良いの?

動作の軽いESETですが、ウイルス検出率が悪ければここまでの人気は出ません。ESETの人気は、高いウイルス検出率にあります。今度は、検出率が高いワケを説明します

歴史が違う未知ウイルス対策機能

高い検出率の秘密は、世界で初めて搭載した”未知ウイルスをも発見できる”アドバンスドヒューリスティック機能”にあります。なんで未知ウイルスを発見できるかというと、メモリ上に作成した仮想マシン(使っているマシンとは別に作られた小さなマシン環境)で実際に実行させちゃって、ウイルスかどうか判断しているためです。ESETは、この処理の精度が他社よりも良いため、ウイルス検出率が常に高いのです。

最近では他社も未知ウイルスを検出する機能に力を入れていますが、歴史が違うため、性能が全く違います。第三者機関のAV-Comparatives.orgの調査による過去5年間の未知ウイルス検出率をご覧ください(既知ウイルスは含まれません)。
※グラフを更新していないので、データがやや古いです。最新のデータは、 AV-ComparativesのRetrospective Testの結果をご覧ください。ESETは最近でも上位に位置しています。


↑国内で発売されている有料セキュリティソフトを中心に掲載しています


他社とは明らかに未知ウイルス検出率が違います
。最近は未知ウイルス検出率が高くなってきているセキュリティソフトもありますが、多くの場合、誤認率が高いです。一方、ESETは誤認率も少なく優秀です。

近年はウイルスの種類や亜種が非常に多く、ウイルスが発見されてからシグネチャを作っていたのでは間に合いません。しかも一部の企業や地域をターゲットにしたウイルスも多くあります。そのため、(どのセキュリティソフト会社でも言っていることですが)未知のウイルス検出率の高さが非常に重要になってきます。その点、未知ウイルス検出率に関してはESETがNo.1と言ってもいいです。

アドバンスドヒューリスティックで防げないものはシグネチャで

ただし、ESETのアドバンスドヒューリスティック機能も万能ではありません。検出できないウイルスもあります。なんたって「ヒューリスティック」の一般的な意味は”必ず正しいわけではないが、ある程度正しい解を得ることが出来る方法”なのですから。そのため、アドバンスドヒューリスティックで検出できないウイルスは個別にシグネチャを作成し万全の対応をしています。

また、ウイルスじゃないけど、動きが怪しかったので念のためウイルスかもしれないと警告を出す時もあります。このように過検知してしまうような場合は、ホワイトリストを作成して対応をしています。

最後に

まとめます。誤解を恐れずに言えば、他社はウイルス対策は、シグネチャによるウイルス検出方法をメインにし、未知ウイルスを検出する機能はサブ的に使用しています。それに対し、ESETのウイルス対策は未知ウイルスを検出できるアドバンスドヒューリスティック機能をメインにし、シグネチャによるウイルス検出をサブ的に使用しています。これが他社とESETの最も異なる点と言えます。これは、性能の良いアドバンスドヒューリスティック機能を持つESETだからこそできる方法です。このアドバンスドヒューリスティック機能により、動作が軽く、かつ検出率(特に未知ウイルス検出率)が高いのです。

レスキューCD作成で、メモリ常駐型ウイルスも駆除

セキュリティソフトでウイルスが見つかっても「駆除できません」というメッセージが表示されるときがよくあります。 これは、メモリ常駐型ウイルスのようにメモリ上でウイルスが実行されている場合によく発生します。また、ウイルスのせいでOSが起動しなくなることもあります

このようなウイルスを駆除するには、セーフモードで起動してコマンドでウイルススキャンを実行したり、ウイルスの実行ファイルを特定後、手動でファイルを消すなどの作業を行う必要があります。しかし、手作業が多いため、初心者の人には敷居が高いです。

そんなとき、レスキューCDが役立ちます。レスキューCDとは、別のOS(WindowsPE)にESET Smart Secuirtyが入ったCD-ROMです。このCD-ROMからパソコンを起動すると、メモリ上に展開されたウイルスも駆除することができます。

レスキューCDの作り方と使い方についての詳細は、ESET Smart Secuirty のレスキューCDの作り方をご覧ください。

低スペックなPCを使用している方におすすめ

優れたウイルス対策エンジンを搭載しており、基本的には誰にでもおすすめです。

特に、動作が軽いという特徴から、古いパソコンを使っている人や、ネットブックを使っている人にお勧めです。これらのパソコンはAtomやPentiumなど処理性能の低いCPUを搭載し、メモリやディスク容量も少ないです。その点、ESETなら軽いし、メモリ使用量も少ないし、プログラムや定義ファイルのサイズも小さいので、パソコンに負担をかけません。




ESET Smart Security V5.0 モニター版レビュー

2011年10月3日に、ESET Smart Security V5.0のモニター版が公開されました。簡単ではありますが、ESET Smart Security V5.0 モニター版のレビューを記載します。

軽さは健在

実際に使ったところ、軽さは健在でした。

他のセキュリティソフトも合わせて、スキャン時間や、そのときの負荷、OS起動時間などを測定したところ、トップレベルの軽さでした。尚、モニター版での結果なので、製品版ではさらに改良される可能性もあります。

測定結果の詳細は、「軽いセキュリティソフトの比較 2012年版」をご覧ください。

新機能:ペアレンタルコントロール

ESET Smart Security V5.0からペアレンタルコントロール機能が搭載されました。

Windowsのログインユーザー毎に、フィルターを設定することが可能です。

ESETの設定画面で「分類のコピー元」を選択すると、「分類」(許可するサイトのカテゴリ)に自動でチェックが入ります。「年齢」という設定項目もありますが、これは何に反映されるのかよく分かりません。

 

「分類」(許可するサイトのカテゴリ)の設定画面です。ここで、気をつけたいのが、閲覧許可するカテゴリにチェックを入れる点です。一般的なフィルタリングソフトとは設定方法が逆なのでご注意ください。

実際に使ってみたフィルタリングの性能ですが、ブロック率は高いです。ただし、誤認もやや多いです。例えば、エッチ・○○株式会社といった普通の企業サイトでも、ブロックされてしまう場合があります。

新機能:ゲームモード

ゲーム中に、ポップアップ画面の表示や、定義ファイルのアップデートが行われなくなるゲームモードも搭載されました。急にアクティブなウィンドウを取られたり、動作が重くなったりすることがないので、ゲームをする方には良いでしょう。

実行中のプロセス管理

実行中のプロセスを表示することが可能ですが、「リスク」や「ユーザー数」といった項目を見る事も可能です。動作が不安定な場合や、ウイルス感染した恐れがある場合、こちらの画面を見れば解決に役立つかもしれません。

ここはイマイチ - ESET V5

1PC版というライセンス形態がなくなってしまいました)。

2PC/2年版ライセンス(2台のPCにインストールするか、1台のPCで2年使うかを選べるライセンス)の場合、初年度は4,980円で、次年度以降の更新料は1台あたり3,150円となります。2台更新した場合、6,300円となります。素直に更新料を支払うよりも、来年も2PC/2年版ライセンスを購入したほうがお得になるため、注意が必要です。ただし、来年も2PC/2年版ライセンスが存在するかは分かりません。

V5.0でペアレンタルコントロール機能やゲームモード機能が追加されて、付属機能は多くなってきましたが、まだ他社と比べると少なめです。例えば、検索時のWebサイトの安全性を表示してくれる機能は、事前に自分で登録した個人情報の送信をブロックする機能などがありません。

まとめ

ESET Smart Securityは、動作が軽いのに性能も良いソフトです。

ESET Smart Scurityは、「性能の良いソフトは重い」といった常識を覆す良くできたソフトです。
世界の独立機関、サイト、雑誌で高評価を得ております。

ESET Smart Securityの良さを、あらためてまとめます。

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