頂上対決! キヤノン ピクサス MG6230 vs エプソン カラリオ EP-804A

はじめに
国内のプリンターの2大メーカーと言えば、キヤノンとエプソンですが、両メーカーとも毎年おすすめ機種が存在します。今年はキヤノン ピクサス MG6230と、エプソン カラリオ EP-804Aがそれにあたります。家電量販店で、「どのプリンターがいいですか?」と聞くと、ほぼ間違いなくこの2機種を薦めてくるでしょう。細かく要望を聞けばもっとピッタリの機種はありますが、プリント&スキャン&コピーが綺麗で、後々「こんな機能があれば良かった」と後悔せず、価格も安く、万人におすすめできる機種と言えば、私もこの2機種が良いと思います。
ここでは、メーカーも家電量販店も、私もおすすめするキヤノン ピクサス MG6230と、エプソン カラリオ EP-804Aについて比較レビューします。それぞれのプリンターの特徴を把握していただければと思います。
※カラリオの型番は、レッドのモデルであるため正確にはEP-804ARでありますが、ここでは基本型番のEP-804Aと表記します。
写真印刷の比較
まず写真印刷について、2つの製品を比較してみました。どちらも綺麗で、甲乙付けがたいですが、それぞれ特徴があります。尚、多くの人は設定を変更せず印刷すると思われるため、ここでもデフォルトの設定で印刷して比較しています。手動補正やカラーマッチングなどを行ったときの印刷結果については割愛します。
印刷結果の比較の前に、まず搭載インクを確認します。MG6230も、EP-804Aも、6色インクです。両者とも基本色であるシアン、マゼンダ、イエロー、そしてブラック(以上、すべて染料インク)を使っているところは同じです。
MG6230はさらにブラック(顔料インク)とグレー(染料インク)を追加しています。ブラック(顔料インク)は文字などの印刷時にクッキリ見えにじみにくいという特徴があります。グレー(染料インク)は、モノクロ写真や、低彩度のカラー(黒や白に近い色)の再現に優れています。
一方、EP-804Aは、基本色に加え、ライトシアン、ライトマゼンダを追加しています。この2色により、肌色や、青い空など低彩度のカラーが綺麗に印刷されます。
| キヤノン ピクサス MG6230 | エプソン カラリオ EP-804A |
|---|---|
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染料:シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック、グレー ![]() |
染料:シアン、マゼンダ、イエロー、ブラック、 ![]() |
実際に印刷したときの画像を下に掲載します。約20種類ほど写真を見比べて見ましたが、違いがわかりにくい場合が多く、両者とも非常に綺麗です。
全体的な傾向としては、標準設定での印刷ではMG6230のほうが原画に近く、EP-804Aはやや鮮やかに、そして輪郭強調されて補正されているような印象でした。またインクの特性上、肌や空の色などはEP-804Aのほうがやや綺麗で、夜景などはMG6230のほうがやや綺麗でした。
下記に印刷した画像を掲載しますが、スキャナで読み取っている上に、ご覧になっている液晶ディスプレイの色再現性や調整によって、色が大きく変わることを、ご了承ください。
| キヤノン ピクサス MG6230 | エプソン カラリオ EP-804A |
|---|---|
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肌の色がどちらかというと原画に近いです。 ![]() |
人の肌や水着の色など、鮮やかに補正されて印刷されます。尚、EP-804Aは「小顔補正」や「スリム補正」といった機能があり、PhotoShopなどを使わなくても誰でも補正をすることができます。詳しくはEP-804Aのレビューをご覧ください。 ![]() |
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中央の赤い花が、自然な色で印刷されています。 ![]() |
中央の赤い花が、原画より明るく鮮やかに印刷されています。 ![]() |
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夜空や、暗い小さなビルまで色つぶれなく印刷されており、原画に近いです。 ![]() |
暗い部分が黒でつぶされ、はっきり印刷されていません。 ただ、東京タワーは鮮やかで綺麗です。 ![]() |
※ 用紙は、公平を期すためキヤノン製でもエプソン製でもないエレコム プラチナフォトペーパーを使用。キヤノン、エプソンともに標準の設定で印刷。 スキャンするときはEP-804Aでスキャンを実施
文書印刷の比較
文字を中心とした文書の印刷は、キヤノン MG6230のほうが綺麗でした。
MG6230は、黒色の文字がはっきりと印刷されているのに対して、EP-804Aは、やや色が薄くぼやけた感じに印刷されています。
MG6230は黒色の文字の印刷に顔料インクを用いています。そのため黒い文字がはっきりと印刷されるのに対し、エプソン EP-804Aは染料インクであるため、どうしても字がぼやけてしまいます。
| キヤノン ピクサス MG6230 | エプソン カラリオ EP-804A |
|---|---|
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印刷スピードの比較
印刷スピードを比較してみた結果、大きな差はありませんが、強いて言えばEP-804Aのほうがやや速かったです。
まずメーカーが公表しているL判用紙1枚あたりの印刷時間を比較してみると、MG6230は17秒であるのに対し、EP-804Aは14秒でした。次に、実際に私のほうでも写真を印刷してみると、前者が18秒で、後者が15秒でした。メーカー公表値と同様にEP-804Aのほうがやや速かったです。
次に、A4用紙の印刷スピードを実測した結果、MG6230が6秒、EP-804Aが7秒でした。測定誤差の範囲で、ほとんど変わりないと思います。
最後に、プリンターの電源を切った状態で、PCからA4サイズの文書印刷を実行してスプールさせ、電源投入後、何秒で印刷が完了するか実測しました。その結果、MG6230は45秒、EP-804Aは41秒と、ややEP-804Aが速かったです。
尚、この結果は私の実測値であり、印刷するデータ等によって結果は異なります。
| 機種 | キヤノン ピクサス MG6230 | エプソン カラリオ EP-804A | |
|---|---|---|---|
| メーカー公表値 | L判(写真印刷) | 17秒 | 14秒 |
| 実測値 | L判(写真印刷) | 18秒 | 15秒 |
| A4用紙(文書印刷) | 6秒 | 7秒 | |
| 電源投入後のA4印刷 | 46秒 | 41秒 | |
トータルコストの比較
本体の価格や、ランニングコストを比較した結果、MG6230のほうがやや安いと思います。
まず本体の価格ですが、2011年9月20日に、Amazonでの実売価格を調べてみると、MG6230もEP-804Aも約24,000円と変わりありませんでした。
次に、メーカー公表値でのL判用紙1枚印刷したときのインク・用紙代を比較すると、MG6230が19.2円、EP-804Aが20.8円とMG6230のほうがやや安いです。尚、インクジェットプリンターは目詰まりを防ぐために頻繁にクリーニングが走り、インクの消費が激しいです。両製品とも、メーカー公表値の価格よりも、もっとコストはかかると思います。
また割付印刷や両面印刷ができると用紙やインク代を節約できるので、この機能の有無も確認しました。割付印刷は両方の製品に搭載されています。両面印刷については、MG6230は標準搭載していますが、EP-804Aはオプション製品を購入しなければなりません。さらに、黒色も染料インクを使っているEP-804Aは滲みやすく裏に透けてくるため、両面印刷には不向きです。
また、Webページを印刷する際に、必要な部分のみマウスで囲って印刷できる機能があると、不要なページを印刷しなくて済みます。この機能は両方の製品に搭載されています。
| 機種 | キヤノン ピクサス MG6230 | エプソン カラリオ EP-804A |
|---|---|---|
| 本体価格 | 約24,000円 | 約24,000円 |
| 1枚あたりのインク・用紙代(L判) | 19.2円 | 20.8円 |
| 割付印刷・コピー | ○ | ○ |
| 両面印刷 | ○ | △ 3,000円位のオプション製品を 購入すれば可能 |
| Webページの必要な部分のみ プリント |
Easy WebPrint EX | E-Web Print |
スキャナ性能の比較
スキャナの性能は、両製品ともCISを使用しており、それほど差はありません。
基本仕様は下の表の通りです。解像度はMG6230のほうが良いですが、最大の解像度でスキャンすることはあまりないのでそれほど気にかける数値ではないです。 補正機能についてはどちらもほぼ同様のことができます。
| 機種 | キヤノン ピクサス MG6230 | エプソン カラリオ EP-804A |
|---|---|---|
| スキャンセンサータイプ | CIS | CIS |
| 解像度(dpi) | 4800 | 2400 |
| モアレ低減 | ○ | ○ |
| ごみ/ホコリ低減 | ○ | ○ |
| 輪郭強調/アンシャープマスク | ○ | ○ |
| 退色補正 | ○ | ○ |
| 逆光補正 | ○ | ○ |
| とじ部の影補正 | ○ | × |
項目になくても自動で補正されている可能性もあります。
では、実際にスキャンして見比べてみます。下の画像が各プリンターのスキャン画像です。多くの人が行うであろうデフォルト状態でスキャンしています。
”印刷”時はMG6230のほうが原画に近く、EP-804Aのほうが補正が大きくかけられているように感じましたが、”スキャン”機能については、MG6230は色が鮮やかに補正され、EP-804Aはあまり補正されないように感じました。
また、書籍をスキャンする場合、MG6230は「とじ部影補正」ができるので便利です。
| キヤノン ピクサス MG6230 | エプソン カラリオ EP-804A |
|---|---|
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全体的に色鮮やかにスキャン・補正されています。 ※「おまかせスキャン」でスキャン |
原画に近くあまり補正されていません。 ※「全自動モード」でスキャン |
|
「とじ部の影補正」でスキャン可能です。 ※スキャナドライバーを起動し、とじ部の影補正をONにしスキャン |
とじ部が黒い影になります。 ※「ホームモード」で原稿種を雑誌にしてスキャン |
ネットワーク印刷機能の比較
両方のプリンターとも有線LANおよび無線LAN経由で印刷することができます。両者ともAOSSやWPSに対応しているため設定は簡単です。
| 機種 | キヤノン ピクサス MG6230 | エプソン カラリオ EP-804A |
|---|---|---|
| 有線LAN対応 | ○ | ○ |
| 無線LAN対応 | ○ | ○ |
操作性の比較
操作性は、どちらも良いと思います。個人的な好みで言うと、MG6230のほうがメニューの項目が分かりやすくて好きです。
両プリンターとも、2010年発売モデルから、「次に操作できるボタンのみ」表示され操作性は高いです。2011年発売モデルのEP-804Aは、原稿台をあげたときやメモリカードを挿したときなど、「次に操作できるボタン」のみ表示されるようになり、さらに使いやすくなっています。
MG6230は操作ホイールでメニューから操作したい項目を選択していきます。項目がわかりやすく、どの操作をするにも直感的にわかりやすいです。また、液晶画面が大きく、アイコンも綺麗なので見やすいです。
EP-804Aのほうは、矢印キーで項目を選択していきます。アイコンは2011年発売モデルからフルカラーになり見やすくなっています。
| キヤノン ピクサス MG6230 | エプソン カラリオ EP-804A |
|---|---|
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次に操作できるボタンのみ光る「インテリジェントタッチシステム」 ![]() 液晶画面が大きく、アイコンも見やすい。 ![]() |
次に操作できるボタンのみ光る「カンタンLEDナビ」 液晶画面はやや小さい。アイコンはカラーに。 ![]() |
レーベル印刷の比較
レーベル印刷は、EP-804Aのほうが便利です。
EP-804Aは、レーベル印刷用のCDトレイを本体に内蔵しているため便利です。一方、 MG6230は、本体とは分離したトレイにCDをセットし、トレイを本体へ挿入しなくてはなりません。このトレイを無くしてしまいそうな気がして不便です。
実際に印刷したものは、どちらも大差はありません。またどちらの機種もイラストや文字を挿入可能です。
| キヤノン ピクサス MG6230 | エプソン カラリオ EP-804A |
|---|---|
![]() |
![]() |
手書き文字合成の比較
手書き文字の合成は、MG6230のほうが多機能です。
MG6230は、手書き文字を合成することはもちろんですが、用意されているイラストや文字も挿入することができます。
一方、EP-804Aは手書きの文字しか合成することができません。イラストや文字がまったく用意されていません。
| キヤノン ピクサス MG6230 |
|---|
![]() |
| エプソン カラリオ EP-804A |
![]() |
給紙方法の比較
給紙方法は、A4用紙も、はがきも前面にセットできるEP-804Aのほうが便利です。
EP-804Aは、前面給紙カセットが2段になっており、A4用紙も、はがきもセットすることができます。そのため給紙カセットにゴミが入りにくいです。用紙を入れっぱなしでも良いので便利です。ただし、印刷面を下にセットするので、慣れないと表裏を間違えてセットしてしまうのでご注意ください。
一方、MG6230は、A4用紙は給紙カセットにセットできるものの、はがきやL判用紙は背面給紙になります。そのため、ゴミが入りやすくなってしまいます。ゴミと一緒に用紙がプリンターの中へ吸い込まれると、印刷が汚くなったりプリンターが故障する原因にもなりかねません。そのため、印刷する度に、紙をセットする必要があるため不便です。
| 機種 | キヤノン ピクサス MG6230 | エプソン カラリオ EP-804A | |
|---|---|---|---|
| 画像 | ![]() |
![]() |
|
| 給紙方法 | A4用紙 | 前面給紙 | 前面給紙 |
| はがき | 背面給紙 | 前面給紙 | |
| 最大給紙枚数 | A4用紙 | 最大150枚 | 最大120枚 |
| はがき | 最大40枚 | 最大20枚(上トレイ) 最大50枚(下トレイ) |
|
排紙トレイの比較
排紙(印刷した紙を出すこと)は、MG6230のほうが便利です。
MG6230は、印刷すると自動で排紙トレイが開きます。そのため排紙トレイを手動で開かずに印刷しても、紙がぐちゃぐちゃに詰まったりする心配がありません。
一方、EP-804Aは、印刷すると自動で給紙の小さな扉は開くのですが、トレイ自体は出てきません。紙がプリンター内でごちゃごちゃになることはないのですが、印刷された紙がプリンターから落ちてしまいます。
| キヤノン ピクサス MG6230 | エプソン カラリオ EP-804A |
|---|---|
![]() |
![]() |
サイズの比較
コンパクトさについて比較します。
奥行きは、EP-804AよりもMG6230のほうがやや短いです。EP-804Aは、両面印刷ユニットを装着すると、さらに奥行きが長くなります。奥行きが短い棚の場合、MG6230のほうが設置しやすいです。
一方、横幅や、高さはEP-804Aのほうが短いです。また、MG6230は、L判用紙などは背面給紙であるため、さらに高さを必要としますが、EP-804Aは完全な前面給紙であるため、プリントに関してはこれ以上高さを必要としません。EP-804Aは、スキャナの上ブタが開く高ささえあれば、設置可能です。

まとめ
人物の写真を中心に印刷するなら、エプソン カラリオ EP-804Aが良いと思います。写真だけでなく、テキスト文字中心の文書の印刷も多く印刷するならキヤノン ピクサス MG6230が良いと思います。
年賀状の印刷は、人物写真を補正したり綺麗に印刷して送りたい人はエプソン カラリオ EP-804Aを、イラスト中心の場合や両面印刷をしたい人はキヤノン ピクサス MG6230が良いと思います。
最後に、今までの結果を、簡単にまとめます。
| 機種 | キヤノン ピクサス MG6230 | エプソン カラリオ EP-804A |
|---|---|---|
| 画像 | ![]() |
![]() |
| 写真印刷 | ◎ | ◎ |
| 文書印刷 | ◎ | ○ |
| 印刷スピード | ○ | ◎ |
| トータルコスト | ◎ | ○ |
| スキャナ | ○ | ○ |
| ネットワーク | ◎ | ◎ |
| 操作性 | ◎ | ◎ |
| レーベル印刷 | ○ | ◎ |
| 手書き文字合成印刷 | ◎ | ○ |
| 給紙トレイ | ○ | ◎ |
| 排紙トレイ | ◎ | ○ |
| サイズ | ○ | ○ |
| 購入先 (Amazon) |
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