富士通 STYLISTIC Q550/Cの実機レビュー

Windows OS搭載の法人向けタブレット
STYLISTIC Q550/Cは、Windows OSを搭載し、セキュリティも強固な法人向け10.1型タブレットです。
iPad2やAndroidタブレットと比較すると、動作のサクサク感は劣りますが、既存のWindows アプリを、そのまま使用できるというメリットがあります。
Windows 7 Professional(32bit)も選択可能であるため、Active Directory ドメインに参加することもできます。それゆえ、既存ポリシーの適用や、企業向けセキュリティソフト等のインストールも可能です。
個人的にはマニュアル類を入れておく電子マニュアルリーダーとしての用途に魅力を感じます。筆者は以前、印刷したマニュアル類を挟んだ幅10cmくらいあるバインダーを2~3つ持って、作業現場へ行くことがしばしばありました。しかも全て持ちきれないので必要なマニュアルを取捨選択する必要がありました。もし、本機を持っていれば、マニュアル類を印刷する手間もなく、重い荷物を持って行く事もなかっただろうなと感じます。
特徴1 - Windows OS搭載で既存アプリが使える

企業では、独自のWindowsアプリを使用しているケースが多いと思います。しかし、iPadやアンドロイドタブレットでは、これらの既存アプリが動かない場合が多くあります。
しかし、STYLISTIC Q550/Cは、Windows 7 Home Premium(32bit)または、Windows 7 Professional(32bit)を搭載することができるため、既存のWindowsアプリをそのまま使用することが可能です。
特徴2 - 既存クライアントと同様のセキュリティ環境を実現
本機は、Windows 7 Professionalを選択することができるため、Active Directory ドメインに参加することが可能です。
もし、Active Directory ドメイン環境を構築済みで、各クライアントPCにポリシーを適用している場合、そのポリシーをタブレットにも適用することが可能です。
また、本機には指紋認証装置やスマートカードリーダーを搭載されており、Active Directoryと組み合わせた安全な認証環境を構築することも可能です。
クライアントを一元管理できる企業用のセキュリティソフトを使用している場合も多いと思いますが、このソフトをタブレットにもインストールすることが可能です。感染状況や、パターンファイルのバージョンなどを一元管理することが可能となります。
資産管理ソフトを導入している企業であれば、タブレットだけ例外的な扱いをすることなく、資産管理ソフトの管理化に入れることも可能です。資産管理ソフトによっては、どんな作業を行ったか等の履歴をとることもできます。
タブレットは外出先へ持ち出すことが多いと思うので盗難や置き忘れが心配です。個人情報が含まれたタブレットを紛失した場合、新聞沙汰になりかねません。ここで、本機の記憶装置(SSD)には、暗号化機能が付いているため、置き忘れ等のセキュリティリスクを減らすことができます。また、Windows OSであるため、今、実施している「PC持ち出し対策」と同じルールを適用することも可能です。

特徴3 - 豊富なインターフェース
iPadは、SDカードスロットやUSBポートなど一切付いていませんが、本機はインターフェースが豊富です。SDカードスロットやUSBポートはもちろん、HDMIポートや、スマートカードスロットなども搭載しています。

USBポートにUSBハブを接続し、マウスやキーボード、DVDドライブなど複数のUSB機器を接続することも可能です。DVDからブートすることも可能でした。試しに、Paragon Hard Disk Manager Suite 11でイメージバックアップを実施してみましたが、問題なく実行できました。

もしセキュリティ上、USBポートやSDカードスロットをロックしたい場合でも、Windows OSであるため、ポリシーやデバイス制御ソフトで簡単にロックすることが可能です。富士通製のPCは、Portshutterというデバイス制御が付属するので、そちらを使用すれば良いと思います。
特徴4 - 最大5年のサポートを契約可能
メーカー保証の富士通SupportDeskパックに加入することも可能です。最大5年の契約が可能です。訪問修理も選択できます。企業の情報担当の方であれば、本体の調子が悪いときの原因切り分けや、修理対応などをメーカーにお任せできるため、主業務に集中できます。また、修理代は初期に支払うSupportDeskパックの価格に含まれるため、修理時に上長に費用申請をする必要もありません。

※富士通様のホームページからの引用
液晶ディスプレイのチェック
STYLISTIC Q550/Cは、10.1型(1280x800)の光沢液晶です。
ギラツキはややあります。また、液晶ディスプレイの色の設定が、デフォルトだとHigh Color(16bit)になっており、階調が滑らかではありません。下図のように背景の青い部分が中央から外側になるにつれて、階段状に色が変わっていると思います。CPUがAtomであるため、負荷を減らすためにHigh Colorにしているのだと思います。

視野角は非常に良いです。かなり斜めから画面を見ても、文字や画像を認識可能です。おそらくIPSパネルを使用していると思われます。

重量のチェック

重量は実測で、835gでした。
尚、本機は大容量バッテリーを搭載しています。もし標準バッテリの場合、メーカーHPを確認すると、約730gと記載されています。
iPad2(601g)と比べると重いです。しかし、Windows OSを搭載したタブレットと比較すると、軽い方です。
バッテリ駆動時間のチェック

バッテリ駆動時間を実測したところ、6時間4分でした。
尚、バッテリ駆動中は、HDDに保存した動画(DVD相当画質)をリピートして再生させました。
今回、他のPCと同様な方法でテストしましたが、本機はCPUがAtomであるため、動画再生だけでもかなりのCPU負荷がかかります。そのため、PDFファイルを閲覧するだけの用途など、負荷のかからない使い方をするのであれば、もっとバッテリ駆動時間は延びると思います。
また、本機は、バッテリをノートPCのように簡単に取り外せる点が良いと思います。タブレットは電源に接続せずに使用する事がほとんどであるため、バッテリが劣化したときに交換できるのは良いことだと思います。
タブレット向けGUIのアプリを搭載
Windows はマウスでの操作が快適になるように最適化されたOSです。そのためタブレットでWindows OSを使うと、メニューやボタンが小さすぎて作業しにくい場合があります。
本機は、FujitsuHLというソフトがインストールされており、タッチ操作しやすいGUIを利用することも可能です。アイコンやボタンが大きいので、タッチしやすいです。


Atomではやや重い
本機は、AtomのCPUを搭載しています。
Windows 7 Home Premium(またはProfessional)にAtomでは、動作がもっさり重いです。OSの起動が遅いのはもちろんですが、何か操作をする度に、若干待たされます。
電子マニュアルを確認したり、Webを見たりする用途であれば、最初のアプリの起動時は遅いものの、画面スクロールは普通に動作するので、特に動作の遅さは気にならないと思います。ただし、画面展開が多い独自のアプリを使用する場合や、アプリを複数起動して使用する場合などは、やや不満に感じるかもしれません。
まとめ
以上が、富士通 STYLISTIC Q550/Cのレビューでした。
他のタブレットと比較した場合、iPad2やAndroidタブレットのほうが、重量は軽く、バッテリも長時間駆動し、動作もサクサク動きます。しかし、企業でタブレットを使用する場合、既存のWindows アプリを使用できる点や、ドメインに参加できる点などから、Windows OSを搭載したタブレットのほうが、メリットが大きい場合が多いです。本機はWindows 7 Professionalを搭載可能で、既存アプリは使用できるしドメインにも参加できます。また、Windows OSを搭載したタブレットの中では、重量が軽く、バッテリ駆動時間も長いほうです。
CPUがAtomであるため、動作はサクサク動きませんが、そこを妥協できるなら企業で使うには良いタブレットだと思います。ただし、(無理かもしれませんが)メーカーから実機を借りて検証したほうが良いと思います。
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