富士通 FMV LIFEBOOK PH(PH75/EN)の実機レビュー

LIFEBOOK PH(PH75/EN)は、その日の用途に合わせ、軽量化したり、バッテリ駆動時間を長くしたりできるモバイルノートPCです。
通常装着しているDVDスーパーマルチドライブを簡単に取り外し可能で、(空いた部分にモバイル・マルチベイ用カバーを装着して)軽量化することが可能です。
また、DVDスーパーマルチドライブの代わりに、増設用内蔵バッテリユニットを装着しバッテリ駆動時間を延ばしたりすることもできます。
このように、本機はベイユニットを交換し、重量とバッテリ駆動時間を自由にコントロールすることができます。12.1型のモバイルノートで、ベイユニットを交換できるPCは珍しいです。
価格も最小構成なら10万円を切るため、手軽に購入しやすいです。
尚、2011年夏モデル(PH75/DN)からの変更点は、ほとんどありません。選択できるCPUが少し変わったくらいです。
目次
| 1 LIFEBOOK PH(PH75/EN)の基本スペック | 2 特徴1 - モバイル・マルチベイ構造 |
| 3 特徴2 - 軽量ボディ | 4 特徴3 - 実測で最大約7時間のバッテリ駆動時間 |
| 5 特徴4 - マニュアルが豊富で初心者でも安心 | 6 特徴5 - スクロールパッド搭載 |
| 7 液晶ディスプレイのチェック | 8 キーボードおよびタッチパッドのチェック |
| 9 総合ベンチマーク | 10 動画のエンコード時間のチェック |
| 11 カードリーダー/ライターのチェック | 12 本体の薄さのチェック |
| 13 静音性のチェック | 14 パーツの温度のチェック |
| 15 表面温度のチェック | 16 消費電力のチェック |
| 17 外観のチェック | 18 パーツの選び方 |
| 19 まとめ |
カスタムメイドモデルのLIFEBOOK PHは、PH75/ENとPH74/ENの2種類あります。
PH75/ENは、着脱式のDVDスーパーマルチドライブを搭載したモデルです。今回レビューするのはこちらのパソコンとなります。
PH74/ENは、DVDスーパーマルチドライブを搭載しておりません。CPUは超低電圧版となります。
バッテリ駆動時間はPH74/ENのほうが若干長いですが、大きな差はありません。重量は、DVDスーパーマルチドライブを装着した場合、PH75/ENのほうが重いですが、DVDスーパーマルチドライブを取り外して、モバイル・マルチベイ用カバーを取り付ければ、PH75/ENのほうが軽くなります。個人的にはPH75/ENのほうがおすすめです。
LIFEBOOK PH(PH75/EN)の基本スペック
LIFEBOOK PH(PH75/EN)の基本スペックをチェックします。※2011年冬モデル(PH75/EN)の情報です。モデルが変わると搭載できるパーツは異なるのでご注意ください。
CPU 第2世代インテルCPUのCore i3-2330MまたはCore i5-2520Mを選択可能です。本機は、Core i5-2520Mを搭載しています。 |
グラフィックカード CPU内蔵(インテルHDグラフィックス 3000)です。その他のグラフィックスは選択できません。 |
液晶ディスプレイ 12.1型ワイド 高輝度ノングレア液晶 (解像度:1280×800)です。 |
メモリ PC3-10600のメモリを搭載可能です。本機は8GBです。 |
ハードディスク 320GB~640GBのHDDを搭載可能です。本機はSSDを搭載しているため、HDDは搭載していません。 |
SSD |
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブを搭載しています。簡単に取り外すことができ、空いたベイにバッテリやカバーを装着することも可能です。 |
バッテリ駆動時間 内蔵バッテリパックと内蔵バッテリパック(L)があります。本機は内蔵バッテリパック(L)です。バッテリ駆動時間の実測値は後述します。 |
特徴1 - モバイル・マルチベイ構造
LIFEBOOK PH(PH75/EN)は、モバイル・マルチベイ構造に対応しています。
モバイル・マルチベイ構造とは、DVDスーパーマルチドライブが装着されているベイに、別のユニットを装着できる仕組みです。別のユニットには、「モバイル・マルチベイ用カバー」や「増設用内蔵バッテリユニット」があります。これらはオプションとして購入します。
外出先でDVDドライブを使用しない日は、軽量化するためにモバイル・マルチベイ用カバーを装着したり、バッテリ状態で長く使う日は、増設用内蔵バッテリユニットを装着したりすることができます。

LIFEBOOK PHのベイに装着できるユニット
ユニットの交換は非常に簡単です。本体裏側のツマミを上げて、ユニットを取り出すだけです(下図)。もちろんネジなど一切不要です。

ユニットの交換方法。ツマミを上げて、ユニットを引くだけです。
特徴2 - 軽量ボディ
各ユニットの重量を計測した結果を下図に掲載します。モバイル・マルチベイ用カバー装着時は、実測で1320gと非常に軽かったです。
尚、バッテリはデフォルトで選択されている「内蔵バッテリパック」ではなく、「内蔵バッテリパック(L)」ですのでご注意ください。

各ユニットを装着したときの重量(内蔵バッテリパック(L)装着時)
今回は、内蔵バッテリパック搭載時の重量は計測していませんが、メーカーホームページの仕様を確認すると次のようになっています。尚、内蔵バッテリパック(L)搭載時の重量の仕様(実測値ではないです)も、一緒に掲載いたします。
| モバイル・マルチベイ用 カバー装着時 |
DVDスーパーマルチ ドライブ装着時 |
増設用
内蔵バッテリ ユニット装着時 |
|
|---|---|---|---|
| 内蔵バッテリパック搭載時 | 約1.17kg | 約1.30kg | 約1.39kg |
| 内蔵バッテリパック(L)搭載時 | 約1.29kg | 約1.42kg | 約1.51kg |
特徴3 - 実測で最大約7時間のバッテリ駆動時間
バッテリ駆動時間の計測結果です。
PC本体に保存した動画(DVD画質相当)を再生させながら、バッテリ駆動駆動時間を計測しました。
結果は下の表の通りです。最大で約7時間ものバッテリ駆動が可能です。動画再生ではなく、ブラウジングをしているだけ等の場合はもっと駆動時間が延びると思います。
| 仕様 | バッテリ駆動時間(実測値) |
|---|---|
| 内蔵バッテリパック(L) | 5時間08分 |
| 内蔵バッテリパック(L) +増設用内蔵バッテリユニット | 6時間57分 |
特徴4 - マニュアルが豊富で初心者でも安心
LIFEBOOK PHは、国産メーカーの富士通だけあって、電子マニュアルが豊富です。パソコンにあまり詳しくない人でも、安心してパソコンを使い始めることができます。下記に電子マニュアルの一部を紹介します。
まずは、「パソコン準備ばっちりガイド」です。セキュリティの設定やインターネットの設定など、パソコン購入後、やっておくべき作業を順番に解説してくれます。

パソコンを購入した後、最初にやるべき作業を教えてくれる「パソコン準備ばっちりガイド」
次は、「@メニュー」です。「インターネットがしたい」、「流行のツイッターをやってみたい」等と思った場合に、どのソフトを使用すればよいのかを教えてくれます。

どのソフトを使えばよいか簡単に探せる「@メニュー」
特徴5 - スクロールパッド搭載

指でクルクル回して操作するスクロールパッド
LIFEBOOK PHの特徴的な機能として、タッチパッドの右側に、小さな円の形をしたスクロールパッドがあります。
このスクロールパッドは、指で円を描くようにクルクル回すことによって、画面をスクロールさせることができます。
他社にも似たような機能がありますが、個人的には、LIFEBOOK PHのほうが円が小さいため使いやすかったです。
キーを打っているときも、ちょうど手が触れない絶妙な位置にあるので誤動作することもありませんでした。
液晶ディスプレイのチェック
本機は、12.1型(1280x800)の高輝度ノングレア液晶を搭載しています。なお、この高輝度ノングレア液晶は、富士通 WEB MARTでのみ選択可能です。
実際に見た画面はやや青みが強いです。ただし、ノートPCは概ね青みが強い傾向にあるので、それほど気にはならないと思います。

正面からの画像
まず視野角は一般的なノートPC並みです(TNパネルだと思います)。

視野角(斜めから見たときの見やすさ)
キーボードおよびタッチパッドのチェック
次は、LIFEBOOK PH(PH75/EN)のキーボードとタッチパッドのチェックです。
キーピッチ(キーとキーの間隔)を実測したところ、横は18mmとまずまず広いですが、縦は15.5mmと狭いです。私は手が大きいほうなのでやや窮屈に感じてしまいます。また、キーを打ったときの「たわみ」がややあります。
欲を言えば、キーボードの上のスペース(電源ボタンやスピーカーがあるスペース)をもっと狭くして、キーボードを縦方向に広げて欲しかったです。このあたりは、今後に期待です。
もし、十分なキーピッチのPCが良ければ、LIFEBOOK SHが良いと思います。液晶が13.3型と大きく、キーピッチにも余裕があります。実測したところ、19 x 19mmのキーピッチがありました。

キーボードは、縦のキーピッチが狭いです。
キーボードのアップの写真です。キーは標準的な形状です。

キーは標準的な形状
タッチパッドの操作感は良好です。クリックボタンも大きいため押しやすいです。上でも説明しましたがタッチパッド横のスクロールパッド(丸い形)の操作感も良いです。

タッチパッドの操作感は良好。クリックボタンも大きく押しやすいです。
総合ベンチマーク
Core i5-2520M、SSDを搭載した本機のベンチマークスコアを掲載します。
メモリを8GB搭載しているだけあって、メモリ関連のスコアが良いです。また、CPU、ディスク関連のスコアも良いです。
Windows エクスペリエンス インデックス

PassMark Performance Test 7.0

3DMark06(1.2.0 1901)

CrystalDiskMark 3.0.1

動画のエンコード時間のチェック

ペガシス TMPGEnc Video Mastering Works 5
Core i5-2520M搭載のLIFEBOOK PHについて、動画のエンコード時間をチェックしました。
Core i5-2520Mは、CPU内蔵のグラフィックスでエンコード等の処理をするクイック・シンク・ビデオに対応しているので、こちらを用いたときのエンコード時間も計測しました。
エンコードに用いたソフトは、定番のペガシス TMPGEnc Video Mastering Works 5 です。x264でエンコードしたときと、クイック・シンク・ビデオでエンコードしたときの2種類を計測しました。
テストの結果は、x264でエンコードしたときは38分16秒、クイック・シンク・ビデオでエンコードしたときは13分46秒でした。
クイック・シンク・ビデオでのエンコードはさすがに速いです。
| エンコード方法 | エンコード時間 |
|---|---|
| x264でエンコード | 38分16秒 |
| クイック・シンク・ビデオでエンコード | 13分46秒 |
iPhone 4で視聴可能なMPEG-4 AVC(解像度:1280x720)へ変換
カードリーダー/ライターのチェック

SDカード挿入後の外観
モバイルPCの場合、SDカード等にデータを保存する方も多いので、対応カードや、カードリーダー/ライターのベンチマーク等を調査しました。
対応しているカードは次の通りです。
| 対応カード | SD(SDHC、SDXC) |
スロットは本体の手前にあります。カードの出っ張りはほとんどありません。抜き差しも、つっかかりがなくスムーズです。
カードリーダー/ライターのCrystalDiskMarkのベンチマーク結果です(下図)。尚、カードは人気の高いSanDisk Extreme Proと、シーケンシャルの転送速度が速いPanasonicのSDHCカードでテストしました。また、参考までに、高速転送可能なカードリーダー/ライターBSCRSDX3によるベンチマーク結果も掲載します(こちらは別PCでのテスト結果です)。
まずは、SanDisk Extreme Pro SDHC UHS-Iカードを使ったベンチマーク結果です。高速カードリーダー/ライターとほぼ同等、またはそれ以上のスコアが出ています。

使用カード:SanDisk Extreme Pro SDHC UHS-I
カードリーダーのベンチマークテスト結果
次に、Panasonic SDHC UHS-Iカードを使ったベンチマーク結果です。こちらも、高速カードリーダー/ライターとほぼ同等、またはそれ以上のスコアが出ています。

使用カード:Panasonic SDHC UHS-I
カードリーダーのベンチマークテスト結果
本体の薄さのチェック

本体の薄さは実測で3.1cm
LIFEBOOK PH(PH75/EN)の薄さ(高さ)は、ゴム足の部分も含めて実測したところ約3.1cmでした。
モバイルノートパソコンとして一般的な薄さだと思います。
尚、天板はフラットなのでカバンへの収納性は良いです。


